"All About Allergies" with Dr. Metcalfe
ドクター・メットカルフの”アレルギーの全て”
ディーン・D・メットカルフ医学博士/米国アレルギー・喘息・免疫学会上級会員は、アメリカ国立衛生研究所(NIH)内、アメリカ国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアレルギー疾患研究室室長です。以下のビデオクリップの中で、ドクター・メットカルフは、患者から寄せられる次のようなアレルギーについてのよくある質問に答えています。
◆ アレルギー専門医とは何ですか?
◆ アレルギー専門医はどんなことをするのですか?
◆ 免疫療法 ( immunotherapy ) とは何ですか?
◆ アレルギー免疫療法は効きますか?
◆ アレルギー性喘息とは何ですか?
以下の3つのダウンロード速度の中から、あなたのコンピュータとインターネット接続に最も適したものを選んでください。
(以下、リンク元ページを参照してください)
(訳)
免疫療法 ( Immunotherapy ) は、アレルギー注射としても知られ、アレルギー症状を引き起こすアレルゲンと呼ばれる物質に対して免疫を高める、効果的な予防接種プログラムです。アレルゲン免疫療法では、数ヶ月にわたって徐々に量を増やしながら、アレルゲンを患者に投与していきます。注射はまず週1回、または週2回ベースで行われ、維持レベル( maintenance level ) に達すると、最終的に月1回ペースとなります。このプロセスを通し、アレルゲンにさらされて引き起こされる症状が軽減されていきます。これは、治療がアレルギー症状の「治癒」にもっとも近いと考える方式に基づいています。
免疫療法 ( immunotherapy ) に関する資料:
◆ ビデオクリップ ”免疫療法とは何か?”
◆ アレルギー注射とは何か? アドバイス集
◆ The Allergy Report - アレルギー免疫療法についての考慮
アレルギー疾患やあなた個人の病状のより詳しい情報については、アレルギー専門医を訪ねましょう。あなたの地域のアレルギー専門医を探したい場合は、学会のオンライン医師照会を参照してください。
序文
アレルギーに悩む人々の健康と幸福をより向上させるために、米国アレルギー・喘息・免疫学会(AAAAI)は、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)及び20の他の医師会、利益団体、政府機関と協力し、総合的なイニシアチブ―アレルギー疾患:最善の診療を促進するには―に着手しました。このイニシアチブは、広範囲に及ぶヘルスケアプロバイダーが、アレルギー患者を診断・管理するために最上の臨床診療情報を学習し、理解し、そして実行することを確実にするという目標を掲げています。
The Allergy Report は、イニシアチブの成果の第一歩となりました。エビデンスベースの、実用的かつアクセスしやすいアレルギー疾患ガイドであり、ホームドクター、内科医、小児科医、ナースプラクティショナー、学校保健師、及びその他のアレルギー患者と関わる者の役に立っています。The Allergy Report はアレルギー疾患の臨床管理の手引きであり、効果的なケアを妨げるのは何かを検証し、アレルギーのメカニズムや治療への臨床的アプローチの研究に将来何が必要かを述べています。The Allergy Report は全3巻によって構成されています。この巻では、アレルギーの要素があると思われる、結膜炎、じんましん、血管浮腫、接触性皮膚炎、医薬品・食物・虫刺され・ラテックスによる反応、アナフィラキシー/アナフィラキシー様反応などの症状についての情報を提供しています。第1巻では、アレルギーのプロセスと全てのアレルギー疾患の診断と管理における一般的原則を概観し、アレルギー患者のケアを向上させるために可能な治療処置について議論しました。第2巻はアトピー性疾患(鼻炎、喘息、アレルギー性皮膚炎)に焦点を当て、通常関連する二つの疾患:鼻副鼻腔炎、及び再発性もしくは慢性中耳炎の項目を含む構成になっています。
The Allergy Report Vol.Ⅱ p.133
アトピー性皮膚炎患者へのアドバイス
Do ~これはしましょう:
□ 乾燥しないタイプの石鹸を使う。
□ ぬるま湯(熱いお湯ではない)で、3~5分程度入浴する。
□ 糸目が粗く、ゆったりした、綿または綿の混紡の衣服を着る。
□ 新しい服は着用前に洗う。
□ 衣服と寝具を洗う時、繊維柔軟剤の使用を最低限にし、すすぎは2回行う。
□ 暑い天気では冷房をつける。
□ 症状を引き起こすアレルゲンや刺激物にさらされることを最小限にする。
□ 日光にあたる際は、非刺激性の日焼け止めを使う。
□ 爪は常に短く整える。
□ 就寝時、足には綿の靴下、手には綿の手袋をつける。
Don't ~これはやめましょう:
□ 乾燥性の石鹸、化学薬品、溶剤を皮膚に使う。
□ アルコールを含む収斂剤またはスキンケア用品を使う。
□ 表面が粗く、厚ぼったい衣服を着る。
□ 非常に暑い、または寒い、もしくは湿気のある、または乾燥した環境にい続ける。
□ 日焼けをする。
□ 刺激性のある成分を含む日焼け止めを使う。
□ 激しく汗をかき、身体を接触し合うようなスポーツに参加する。
□ とても頻繁に入浴する。
□ 皮膚を徹底的にごしごし洗う。
□ ぬれた洗面用タオルよりも表面の粗いものを入浴時に使う。
□ 洗顔ブラシや洗顔パフを使って顔を洗う。
以下のことを覚えておきましょう:
□ 日光にあたることは有益だが、汗をかくことは痒みを引き起こしやすい。
◆ 刺激性のある成分を含む日焼け止めを避ける。
□ 水泳はいいとされるが、水泳後ただちにシャワーに入り、塩素を流し落とす。
◆ 皮膚潤滑剤を塗布する。
(訳)
アレルギー/免疫学専門医との対疹や共同管理を通し、以下について、診断や治療技術についての援助を求めることが望ましい:
□ 皮膚テスト
□ ターゲットを定めた除去食療法
□ 外来要因の識別
□ 検査結果の解釈
□ DBPCFC(プラセボ対照を用いた二段階の二重目隠し食物負荷試験)
アレルギー/免疫学、及び/または皮膚科専門医への紹介が、以下の場合望ましい:
□ 局所的コルチコステロイドや抗ヒスタミンによる治療に患者が反応しなかった場合。
□ 合併症
□ 重症または長期化している疾患
◆ 強度の高い局所的コルチコステロイド(グループⅢより強いもの)を長期間または頻繁に必要とする場合。(p.127 を参照)
◆ 全身の皮膚の20%、または、目蓋、手、間擦性の部位を含む皮膚の10%に症状があり、第一選択療法に反応が見られない場合。
◆ 入院中の患者
◆ 感染の再発
◆ 紅皮症、もしくは広範囲にわたる皮膚剥落
□ 診断と治療技術についての援助
□ 患者教育
(左側水色部分)
以下のような患者は専門医への紹介を考慮する:
□ 喘息、アレルギー性鼻炎、もしくはアレルギー性結膜炎にかかっている。
□ 生活の質が損なわれている。(勤務日数の減少、登校日数の減少、睡眠障害)
□ 痒みが完全に抑えられていない。
□ 社会心理的合併症がある。
(訳)
抗ウイルス剤
□ アシクロビルの全身療法は、単純ヘルペスウイルス(カポジ水痘様発疹)の重複感染に対して勧められる。
□ 重度の感染は生命の危険となり得る。
□ アレルギー/免疫学または皮膚科専門医への紹介を考慮する。
抗真菌剤(局部的または内服)
□ 皮膚糸状菌に感染している患者は、抗真菌剤療法によりアトピー性皮膚炎を改善すると考えられる。
3、免疫療法(immunotherapy)が必要か吟味する。
□ アレルゲン免疫療法はアトピー性皮膚炎の治療として指示されるものではない。
□ アトピー性皮膚炎の治療にアレルゲン免疫療法が果たす役割は、よく吟味された対照群を持つ研究がまだ必要とされるため、確定できない。
□ アレルゲン免疫療法は、アレルギー性鼻炎または喘息を伴う場合に指示される。
4、教育と定期的なフォローアップが重要である。
教育についての情報は、第1巻:患者教育 P.71にあり、アトピー患者に適切である。
(右側水色部分)
アレルゲン免疫療法は、アトピー性皮膚炎の治療としては指示されない。
~ アトピー性皮膚炎の治療にアレルゲン免疫療法が果たす役割は、よく吟味された対照群を持つ研究がまだ必要とされるため、確定できない。
(訳)
アトピー性皮膚炎の治療計画案
第一選択療法:
□ 皮膚の水和
□ 外来要因の回避(すなわちアレルゲン/刺激物の環境的コントロール)
□ 局所的コルチコステロイドと内服抗ヒスタミンの併用
長期化、かつ/または、重度の症状の治療:
□ 家族、個人、及び環境の要因とコンプライアンスを探る。
□ 基礎的な除去食(特に5歳以下の子どもの場合で、過去の症状からふさわしいとされる時)
□ ターゲットを定めた除去食(専門医との対疹の下)
□ 一定期間の内服コルチコステロイド:
◆ プレドニゾン(0.5~1.0mg/kg)を2~3週間にかけて、徐々に量を減らしていく。
□ 対疹及び/または共同管理のために、専門医への紹介を考慮する。
アトピー性皮膚炎の治療について特別に考慮すべきこと
抗生物質
□ 患者に二次的なバクテリア感染が見られる場合に指示する。
□ マクロライド系抗生物質(すなわちエリスロシン)は通常有効である。
□ マクロライド耐性黄色ブドウ球菌のある患者には、ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリン(ジクロキサシリン、オキサシリン、クロキサシリン)の方が適しているだろう。
□ 第一世代セファロスポリン(セファレキシン、セファドロキシル)はブドウ球菌と連鎖球菌の両方に有効である。
(訳)
内服コルチコステロイド
□ 極めて激しく悪化した時以外は使わない。
□ 内服コルチコステロイドは短期間のみ使用する。
◆ 長期の使用は避ける。
□ 内服コルチコステロイドを休止した後、患者には通常、症状のリバウンドが短期間現れる。
□ 子どもへの使用は、できる限り避ける。
内服抗ヒスタミン
□ 特に夜間の痒みを抑えるために使われる。
□ ヒドロキシジン等、昔の薬は大変効果が高いが、高い鎮静作用を伴う。
◆ 就寝前に1回服用する。(1~2 mg/kg、75mgまで)
□ 鎮静作用や行動・認知機能への障害が問題になる場合、鎮静作用のない(または鎮静作用の低い)新しい薬の使用を考慮にいれる。
◆ 鎮静作用のない抗ヒスタミンの服用量は、一般的に、アレルギー性鼻炎の場合の必要量よりも多い。
コールタール療法
□ アトピー性皮膚炎の治療法として、局所的コルチコステロイドに代わるもの、もしくはその補助的なものとなり得る。
□ 過去には広範囲で使われていた。
□ しばしば頭皮の治療(すなわちシャンプー)に有効である。
□ 慢性的に苔癬化したアトピー性皮膚炎に有益である。
□ 毛嚢炎や光線過敏症などの副作用がある。
□ 扱いにくく、衣服や皮膚を汚す。(復元可能)
局所的免疫抑制薬
□ プロトピック(タクロリムス)-0.03%及び0.1%軟膏
◆ マクロライド系薬物
◆ Tリンパ球の活性化を抑える。
◆ 2週間の使用で改善が見られる。
◆ 1日2回塗布-使用前後には皮膚を濡らさない。
◆ 2~15歳の子どもには0.03%軟膏を使用する。
□ エリデル 1%クリーム(ピメクロリムス)
◆ マクロラクタム系薬物
◆ Tリンパ球の活性化を抑える。
◆ 15日間の使用で改善が見られる。
◆ 1日2回塗布
◆ 2歳以上の子どもに使用する。
(右側水色部分)
中程度の再燃に対する、代表的な1日あたりのプレドニゾン服用量スケジュール:
成人:0.5~1mg/kg、3~10日間にかけて、症状の度合にあわせて徐々に量を減らす。
子ども:0.5~1mg/kg、3~5日間にかけて、症状の度合にあわせて徐々に量を減らす。
□ 内服コルチコステロイド使用の繰り返しを避ける。
□ 一定期間のコルチコステロイド治療後、患者に反応のない場合、アレルギー/免疫学または皮膚科専門医への紹介を考慮する。
(訳)
血管収縮分析に基づく局部的コルチコステロイドの強度ランキング
グループⅦ:最も弱い
塩酸ヒドロコルチゾン 1.0%、2.5%(クリーム、ローション、軟膏)
酢酸ヒドロコルチゾン 1.0%、2.5%(クリーム、ローション、軟膏)
塩酸プラモクサイン 1.0%(クリーム、ローション、軟膏)
グループⅥ:
プロピオン酸アルクロメタゾン 0.05%(クリーム、軟膏)
吉草酸ベタメタゾン 0.1%(ローション)
デソニド 0.05%(クリーム)
フルオシノロンアセトニド 0.01%(クリーム、液剤)
グループⅤ:
ジプロピオン酸ベタメタゾン 0.05%(ローション)
吉草酸ベタメタゾン 0.1%(クリーム)
フルオシノロンアセトニド 0.025%(クリーム)
プロピオン酸フルチカゾン 0.05%(クリーム)
フルランドレノリド 0.05%(クリーム)
酢酸ヒドロコルチゾン 0.2%(クリーム)
プレドニカルベート 0.1%(クリーム)
グループⅣ:
吉草酸ヒドロコルチゾン 0.2%(軟膏)
フルランドレノリド 0.05%(軟膏)
フルオシノロンアセトニド 0.025%(軟膏)
フランカルボン酸モメタゾン 0.1%(クリーム)
トリアムシノロンアセトニド 0.1%(クリーム)
グループⅢ:
アムシノニド 0.1%(クリーム、ローション)
ジプロピオン酸ベタメタゾン 0.05%(クリーム)
吉草酸ベタメタゾン 0.1%(軟膏)
デソキシメタゾン 0.05%(クリーム)
フルオシノニド 0.05%(クリーム)
ハルシノニド 0.1%(軟膏、液剤)
トリアムシノロンアセトニド 0.1%(軟膏)
グループⅡ(専門医による診断後使用):
アムシノニド 0.1%(軟膏)
ジプロピオン酸ベタメタゾン 0.05%(軟膏)
デソキシメタゾン 0.05%(ジェル)
フルオシノニド 0.05%(ジェル、軟膏、液剤)
ハルシノニド 0.1%(クリーム)
フランカルボン酸モメタゾン 0.1%(軟膏)
グループⅠ:最も強い
(もっとも副作用を起しやすい。苔癬化している部分にのみ短期間だけ使用する。顔、おむつかぶれ、生殖器、わきの下には「使用しないこと」。専門医による診断後使用。)
ジプロピオン酸ベタメタゾン 0.05%強(クリーム、軟膏)
プロピオン酸クロベタゾール 0.05%(クリーム、軟膏)
プロピオン酸ハロベタゾール 0.05%(クリーム、軟膏)
グループⅦの製剤は、長期の副作用を最も「おこしにくい」。
グループⅠの製剤は、長期の副作用を最も「おこしやすい」。